目的物の安定性について

未知の化合物を合成する際、予測できない分解に苦労し、目標純度を達成するために多大な労力を要する案件がかなりの頻度で起こります。不安定性要因を取り除いて高純度品を得ることは特注合成の重要なノウハウですが克服は簡単ではありません。ご理解の程、よろしくお願いいたします。

・目的物の安定性に関するリスクを負担できません:取り扱い経験のない有機化合物の安定性や分解の危険性を予測することは困難です。
お客様から事前に安定性情報を与えていただける場合、予測が容易な不安定要因については見積に盛り込むことが可能ですが予想以上に不安定で精製に苦労した経験が過去に数多くあります。
以下のような事例には追加費用なしで適切に対応できると考えております。
・光反応性化合物:遮光
・酸、アルカリに弱い構造:分解が起こりにくいpH条件を探索
・加水分解性化合物:可能な限り水を遠ざける条件でハンドリング
・重合性化合物:一般的重合禁止剤の添加
・目的物と反応する可能性のある溶媒使用回避:カルボン酸とアルコール、アミンとカルボニル(ケトン、アルデヒド、エステル等)
・熱安定性:冷却条件での取り扱い、加熱しない濃縮
・タンパク等、高次構造を取り得る構造:有機溶媒を使わず水系での精製条件検討、加熱操作回避、pHの厳密なコントロール
上記のような簡便な工夫で分解を免れないレアケースでは安定性試験、分解を免れる精製法の確立に多大な手間と時間を要します。この条件検討に要する費用は見積金額に含まれませんので、下記のようなご負担をお願いいたします。

・目的物の存在が確認できたにも関わらずその不安定性に起因して精製出来ない場合は未精製の段階で一旦全額ご請求させていただき、単離精製のための検討につきましては別途でご相談させてください。
・安定性に問題ありの懸念が生じた場合、それを証明するために多くの確認実験を要します。この場合大抵、全額頂いたとしても弊社としては採算が取れません。未精製にも関わらず精製込みの全額請求へのご理解をお願いいたします。
・追加検討の結果、解決策を見いだせず目標純度の達成不可能という結論に至る可能性がございます。追加費用はご請求しませんが、請求済みの返金はご容赦ください。
・特注合成品は保存安定性についての知見がないため輸送中、保管中の分解に注意が必要です。納品ロットの純度確認分析後に起こる分解、純度低下等につきましては保証外とさせていただきます。

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