・弊社合成品は検出器で定量困難な一部例外を除き、HPLCまたはGC分析の面積比データをご報告させていただいております。
・提出品につきお客様の分析結果と大きく異なるという趣旨でのお問い合わせにつきましては、誠意をもって対応させていただきます。
・お問い合わせの際、お客様の分析条件および分析データご提示をお願いすることになりますが、データの妥当性を裏付けるため以下の5点ご留意ご協力をお願いいたします。
①主成分および注目する不純物ピークが素通りではない分析条件を設定願います。弊社と同一条件または可能な限り近い条件(カラム、検出器)での分析データご提示をお願いいたします。
②溶液保存中の分解可能性を低減させるため、溶液調製直後に分析願います。
③目的物の分析データと同じ拡大率のバックグラウンドデータも同時にご提示願います。
④目的物のピークトップを捉えたクロマトグラム及びメインピーク周辺拡大図をご提示願います。ピークトップがシャープではなく台形または丸まった形状の場合はオーバーロードと考えられます。
⑤希釈濃度の異なる2条件(例えば500ppmと100ppm:大雑把で結構です)での分析結果(クロマトグラムとピーク高さ/面積一覧)をご提示願います。二つのデータで主成分の純度に差がなければどちらも
インジェクト量が定量範囲内であることを確認できます。2データを比較して高濃度データの主成分濃度の方が高い場合、打ち込み量が少なすぎて低S/N比または分析中の分解が疑われ、
逆に高濃度データの主成分濃度が低い場合は、少なくとも高濃度データの方はオーバーロードと考えられます。下図のようにすべての検出器は直線性を示す範囲(ダイナミックレンジ)が限られています。
打ち込み過ぎ(オーバーロード)では主成分の面積が頭打ちになり、微量含まれる不純物の相対的濃度が高くなってしまいます。ダイナミックレンジは検出器、分析対象物の組み合わせで変化しますので、
正確な判断には3~5点検量線を作成する必要があります。
・お客様データ、弊社データ共に妥当性(技術的なミスや問題点が認められない)が確認された上で弊社分析結果と大きく異なる場合、必要に応じ弊社での再分析結果をご報告させていただき
(弊社に同一ロット在庫がない場合、お客様に少量送付をお願いする場合がございます)、弊社結果が再現される場合は最終的に弊社分析条件での結果を優先させていただくことを注意書きに記載さ
せていただいています。弊社合成品のスペックは絶対純度や含量ではなく弊社で設定した分析条件での面積比です。
・活性につきましては保証外である旨、注意書き記載の通りです。
※主成分のピークトップを捉えたクロマトグラム
※同程度縮尺のバックグラウンドクロマトグラム
※各シグナルの保持時間、面積、高さを記載したピークテーブル
※横方向の拡大クロマトグラム(ピークトップ):ピーク形状を確認します。
※同拡大のバックグラウンドクロマトグラム
※主成分の拡大クロマトグラム及びシグナル検出始点、終点を示す直線:ピーク認識に間違いがないことを確認します。
※同拡大のBGクロマトグラム
※不純物ピーク付近の拡大クロマト及び検出始点、終点を示す直線
※同様の拡大率BGクロマトグラム:このケースでは同定した2本の不純物ピークがBGにも認められるため、多少リテンションタイムがずれていますがサンプル起因ではないと判断します。
再現性データがあれば異なる判断も可能となります。
※2種類以上の濃度(例えば100ppmと10ppm)で分析したデータ一式:例えば1μLと10μLのようなインジェクト量の変化ではなく(これだとインジェクタの精度パラメータが加わり複雑化します)、濃度の異なる溶液を同一量インジェクトでお願いします。
※再現性データもあれば説得力が増しますので、できればn=3以上でお願いします。