2025/09/10
活性物質を得る手順につきましては、ざっくりと以下のようなステップを踏むことになります。
1.お客様が活性物質として想定されている構造の化合物を合成します。 合成品を評価いただいて、活性があればそれでめでたし、めでたしでとりあえず初期の目標達成。 逆に活性が認められないまたは活性が期待したほどではない場合は次のステップに進みます。 活性物質は狙っていた構造とは異なる、活性に関与しているのは単一成分ではなくこの化合物以外に必要な成分がある、合成品に含まれる少量の不純物が活性を阻害している可能性等を考える必要があります。
・このステップでは活性有無は検収のご判断とは無関係ですので構造と純度に問題ないとをご確認されましたら速やかにお支払い手続きをお願いいたします。
初回合成では活性が認められてもリピート合成品では活性が落ちた、というケースは結構頻発します。この場合も下記ステップ2.で対応致しますので、活性があるロット品の少量保管を是非お勧めいたします。
2.間違いなく活性があることが確認されている標品(原体)があれば少量ご提供頂き、弊社でHPLC精製した上で改めて活性評価いただきます。 ・ステップ1.よりも先にこのステップを実施すればステップ1.が不要という判断が出来るかもしれません。
2’標品がお手元にない、またはお客様の研究室で活性を実際に確認した経験がない場合は残念ながらその先の検討がかなり難しいかもしれません。活性があるという記述の参考文献が間違えている可能性も考えられます。個別にご相談させてください。
3.このHPLC精製品で活性が落ちるようであれば分離した他フラクションの中に活性に関与している重要成分が存在する可能性、精製条件が不適切だった可能性を考える必要があります。
4.HPLC精製品でも活性が落ちない場合は弊社合成品との違いをNMR分析等で詳しく比較分析します。 以降の検討につきましてはケースバイケースで大きく変わって参ります。大変手間と費用を要することが予想されますが、お客様とご相談させて頂きながら一つ一つ進んでいきます。
いずれのステップも無償対応は困難ですし、最初から活性物質の提供を成功報酬でお請けすることはできませんのでご理解いただきますよう、お願いいたします。
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