タンパク、抗体などの可視化の有効な手段として色素標識、蛍光標識が頻繁に用いられています。
大抵は色素化合物のNHS活性化体とアミノ基を反応させるだけという簡単な操作で実現できますが、専用設備と技術を要するため合成や精製が難しいということで弊社にご依頼いただく場合が増加傾向にあります。

・色素標識化合物の純度に問題:安定性に問題があったり異性体混合物のこともあり、生成物の同定が困難。
・標識する化合物や色素標識化合物にに反応点が複数あり、反応の制御が難しい。
・アミド化以外の方法で結合させたい(Michael付加、Click、エステル化)が、レシピ通りに作業してもうまくいかない。
・色素標識化合物を短期間に欲しいが外部委託しても長い納期がかかってしまう。
・市販入手できない色素化合物を使いたい。
・色素標識体にリンカー、スペーサーを挿入したい。
・色素標識化合物の末端官能基を別の官能基に変更したい。


弊社ではこれまで頂いた色素標識のご依頼は約150件で、1件/月程度の頻度ですがその合成全てに成功し、無事納品した実績がございます。色素化合物の合成、修飾は30件程度と頻度は少ないですが、不成功は1回だけという実績を残しています。

弊社では親水性リンカーとしてポリエチレングリコール誘導体の開発に力を入れており、色素標識体と標識化合物の間に親水性ポリエーテルを挿入した構造のご提案をさせて頂いています。



 タンパクなどの標識化合物に直接アミド結合(A)が最も簡単ですが、色素化合物との距離が近すぎて活性に影響を及ぼすことがあり(B)のようにアルキルのスペーサー、リンカーを挿入させる方法が一般的です。しかし疎水性のリンカーでは生体内でアグリゲーションを起こしてしまいスペーサーの役割を果たさないだけでなく、非特異的吸着の原因となります。そこで(C)に示すような親水性のPEGを末端に付与したり、アルキルスペーサーを省略して直接PEGを挿入する方法(D)を弊社ではご提案可能です。PEGリンカーの長さは目的に応じ繰り返し単位3程度から30以上の非常に長い構造まで対応可能です。末端の結合方式もアミド結合だけでなく、マレイミド、クリック、エステル、エーテル結合等、種々に対応可能です。